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「犬はどこだ」を読んだ 

米澤穂信「犬はどこだ」(東京創元社)を読んだ。
ハンドルネームしか知らない相手とチャットで情報交換したり、過去ログを探し出して、ネットストーカーがロックオンした相手の現実の姿を割り出した方法を推理したりと、今風の展開なのが興味深かった。新時代のミステリーはインターネット社会を無視するわけにはいかないようだ。

この作品に、地方の山村に伝わる古文書を解読した在野の研究者によって書かれた本が出てくる。「中世の戦国時代に生きていた民が、ただ戦さに巻き込まれて右往左往するだけの非力な存在ではなかったのではないか」という説が掲載された本だ。
その本に触発されて、ストーカー被害者の若い女性が加害者に立ち向かう覚悟を決めたことになっているのだから、結構重要な道具立てになっているはずだ。
現実にそういう古文書や本が存在するかどうか、作者が自分で作り上げた架空のものなら、それはそれで舌を巻く。

結末で陰陽反転、なるほどそうくるかという驚きと、少々の恐怖の余韻を残した作品だ。おもしろかった。


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中部圏に住む1948年生まれの専業主婦です。
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