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「説得」… オースティン

 キネマ旬報社というのは映画雑誌を出している出版社だと思うが、ここが小説本を出版していたとは知らなかった。
 図書館へ行ったら、たまたまオースティンの「説得」(大島一彦訳)という小説が目についたので借りてきた。

 キーラ・ナイトレイがヒロインを演じた「プライドと偏見」やエマ・トンプソンとヒュー・グラントが出演していた「いつか晴れた日に」などオースティン原作の映画はDVDで見たことがあるが、小説は高校生の頃「高慢と偏見」を河出書房の全集で読んだことがあるだけだ。読み通しはしたものの、古い時代の少々退屈な人間模様を描いた小説という印象を持っただけだった。何しろ私はまだ若くて刺激的なものの方に反応しがちだったから。
 DVDの「プライドと偏見」を見て、こういう内容だったのかと面白く感じたが、それはおそらく年をとって世間というものが少しはわかってきたせいだと思う。高校生の私には、婚期を逸しそうな娘の縁談にやきもきする親の打算やこびへつらう態度といったある種のみっともなさなど、分からなかった。

 「説得」はまだ半分読んだだけだが、面白い。年を取ってきたせいかもしれないが、物語の展開に起伏が少なく時間の流れが穏やかなのがやっぱり何かしっくりくる。はらはらどきどきはしないが、続きを読み進めたくなる魅力がある。オースティンの面白さは人間観察の細やかさにあると思う。心理描写が巧みなのだ。社会的とはとても言いがたい狭い世間の話ではあるけれど、そういう読み物も時にはいいではないか。
 多分「高慢と偏見」も今読めば面白いに違いない。そしてその他のものも。時間のある時に読んでみたい。
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中部圏に住む1948年生まれの専業主婦です。
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