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「風の影」を読む

カルロス・ルイス・サフォン「風の影」を読む。
これもミステリーの部類に入るのだろうか。舞台はスペイン・カタルーニャ地方の都市マドリード、内戦の時代を挟んで似通った人生を歩むことになる二つの世代の登場人物たちの物語だ。

打ち捨てられた古本が集められた場所で、一人の少年が一冊の本を見つける。読むうちにその小説に心惹かれていく。少年はその本を書いた作家について調べてみようとするのだが、不思議な出来事が続く。
作家の本は焼失して今ではほとんど残っていない。不気味な男が現れて少年から本を手に入れようとする。残存していないために価値があるという理由からではないらしい。

謎を解くために、少年は元ホームレスだった男と冒険を続ける。元ホームレスだった男は内戦中にひどい目に遭っているが、反骨精神は旺盛なようだ。力を合わせて謎を探っていくうちに、次第に作家を巡る過去の愛憎物語が明らかになっていき、少年も未だに後を曳いている過去の愛憎に巻き込まれて危険な目に遭うことになる。
著者は作家と少年の人生をリンクさせながら描いているようだ。
作家と少年(物語の進行にしたがって青年になるが)がそれぞれに抱く恋愛感情や、作家の学校時代に同級生だった刑事の執念深い憎悪の感情が、ここまで深いと、これはあくまで虚構の物語の中での話で、筋立ての面白さを引き立たせるためだと思いたくなる。
個人的にはもっとさらっとした話のほうが好きだ。


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中部圏に住む1948年生まれの専業主婦です。
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