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長生きのリスク

友人から電話がかかってきて、ベーカリーに併設のカフェで待ち合わせた。売り場でパンを選んで、レジで飲み物を頼んで一緒に勘定を済ませ、盆にのせてセルフで席に運んで飲食するという形態の、よくある店だ。

丁度昼時にあたったため、混雑していた。客層は意外にも高齢者が多い。すぐ近くにうどん屋もあるというのに、今どきはカフェでも若い人より年配の客が増えているらしい。老夫婦が仲良く一つの盆にのせたパンをそれぞれに手に取って食べていたりする。結構いくつもの種類がのっていて、食欲は旺盛なようだ。

パンをのせた盆を手にレジに並んで自分の番になった時、すぐ前の番だった高齢の婦人が、立ち去り際に何かを落とした。拾い上げてみると口紅らしい。財布を出し入れしたときにうっかり落としたものと見える。「落ちましたよ」と拾って手渡してから、支払いを済ませ盆をもって席についたところ、たまたま直前に落とし物をした人の隣の席だった。

友人とのお喋りに夢中になっていると、隣にすわっていた女性が、「これおたくのものですか」と聞いてきた。手にはサプリの瓶らしいものを持っている。口紅を落とした人と入れ替わって席に着いた人だった。私たちのものではなかったから、レジに忘れ物として預けるようにすすめて、またお喋りを再開した。

あの婦人はもしかしたら、口紅をうっかり落としたわけではなかったかもしれないと後で思った。サプリの瓶にしても、例えば食後に飲むような薬でなかったら、持ち歩いたりしないのではないか。意味もなく手提げに突っ込んで持ち歩いて、飲食後何となく出してそのまま忘れてしまったとか。
つまり、脳の劣化がそろそろ始まっている人だったかもしれないと思ったのだ。

お喋りの最中、「長生きをするリスク」という言葉を私が使ったら、友人は、そんなに長生きできると思っていないから心配していないといった。長い間、添加物まみれの食品を口にしてきたから短命なはずだと言うのだ。
自然なままの食品を口にしていたはずの古い時代の人が長生きだったかというと、そんなことはなく、今よりずっと平均寿命が短かった。栄養状態が悪かった上、医療も今ほど発達していなかったからだ。
食品添加物の害というものは確かにあるのだろうけれど、そのせいで寿命が縮まっているとは言えないはずなのに、食品添加物が命を縮めると思い込んでいる人はいる。

長生きする人が増えれば、当然脳の劣化が進んだ人も増えるわけだ。ホント、この先の時代、今までと違う価値観や人生観を持たないと、生きていくのが難しい時代になりそうな気がする。





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中部圏に住む1948年生まれの専業主婦です。
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