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料理随筆

寝付けない時、布団の中で本を読んだりする。両手で持ち上げて読むのに、文庫本だと軽くて疲れなくていい。何を読むかはその時々の気分次第だ。考え込んでしまうような内容の本は不適切かもしれないけれど、考えても自分の頭では理解できない本は眠気を誘ってくれるわけだし、逆の意味で適切ということになる。要するに何でも手当たり次第に本を開いている。

昨晩はたまたま手にとった古い料理随筆「アメリカの食卓」(本間千恵子著、文春文庫)を読んだ。ずいぶん昔に買った文庫本だ。
1950年代以後のアメリカがいかにもアメリカらしかった時代に、かの地で学び暮らした女性が文化史を絡めながら料理にまつわる話を書いた随筆である。良き時代、豊かな国の中流階級の暮らしがどういうものだったのかがわかる。
それにしても1ドルが360円だった時代に、アメリカへ留学できたというのは著者は恵まれた環境の人だったに違いない。今のように誰もが気楽に行くことができた時代ではなかった。後に結婚した相手が学者で、夫君のアメリカ留学に一家で渡米した経験もあり、何年もその文化に触れてきた人だ。主婦といいながらさすがの教養の持ち主らしく、文章にそれがにじみ出ている。

料理随筆も以前はなかなか面白いものがあった。映画評論家の荻昌弘とか、作家の檀一雄や邱永漢とか、他にも読ませる本があった。本棚を探してみたら、すでに処分してしまったようで残っていない。いずれも文庫本だった。活字が小さくて老眼鏡をかけても読みにくくなったから処分してしまったのだと思う。
「アメリカの食卓」と他に活字が大きめだった二・三冊だけが残してある。

そういう本を読んできたからといって、料理の腕前が上がったなんてことは決してない。あくまで頭の中で未知の料理の味や作り方を想像してみるのが楽しく、それが娯楽だったのだ。
中流階級がどれほどのものだかわからなかったが、田舎者の私にしてみたら豊かな生活をしている人たちのことで、若い時には憧れと興味があった。



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中部圏に住む1948年生まれの専業主婦です。
夫と猫2匹と暮らしています。リンクはフリーということでお願いします。

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