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「いつかの夏 名古屋闇サイト事件」

「いつかの夏 名古屋闇サイト事件」(大崎善生 株式会社KADOKAWA)を読んだ。

名古屋市内、犯罪とは無縁と思われていた住宅地で起きた事件で、闇サイトを通じてつながった見ず知らずの三人組が起こした新しい形の犯罪として、今も記憶に残っている。
加害者の人権に比べて、犯罪の被害者はたいして庇護されることもなく、長い間ないがしろにされてきた。この事件で初めて、被害者遺族が泣き寝入りなどするものかとばかりに声を上げ、犯人の死刑を嘆願するという前例のない署名活動を始めて、多くの賛同が集まったことでも有名だ。力を振り絞って我が子の無念を伝えようとした、遺族の心情にぴたりと寄り添うようにこの本は書かれている。

自分たちの命や生活を蹂躙する者を決して許さない。被害者の磯谷利恵さんにはそういう強固な意志があり、その点でまったくぶれがなかったように思われる。
早くに父親を亡くした後の,母子の密接な関係。生活の基盤となる、自分達の家が欲しくてそのために貯めた資金。何度も殴られ首を絞められても被害者はひるまなかった。殺されてもカードの暗証番号を教えなかった。教えたのは怒りをこめた嘘の暗証番号だった。
殺された我が子の思いが胸に迫ってきたに違いない。母親の登美子さんは力を振り絞って立ち上がった。

何年か前に市内の某所でお母さんを見かけたことがある。小柄でほっそりした体のどこにあれほどのエネルギーが潜んでいるのかと思うような印象の人だった。


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中部圏に住む1948年生まれの専業主婦です。
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