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「家族の庭」を見て

 DVDの「家族の庭」を借りてきた。

 アニメのトムとジェリーがどたばた追っかけ合いばかりしているのと違って、映画「家族の庭」のインテリ夫婦のトムとジェリーは仲睦まじい。もうそろそろ老年の域に入っているがどちらもまだ専門的な仕事を続け、一人息子も立派に成長し人の役に立つ仕事をしている。休日には家庭菜園で農作業に精を出し、穏やかな日々だ。
 彼らのもとには問題を抱える人達が訪れるが、寛容に受け入れている。いい具合に年を取ってきた理想的な夫婦である。

 この映画の主人公はこの夫婦だと思って見ていた。見終わってからこの映画の公式サイトをみて、メアリーを演じたレスリー・マンヴィルが各映画賞で主演女優賞を受けたことを知り、つまり主人公はこのどうしようもない中年女だったわけかと考え込んでしまった。

 メアリーは妻ジェリーの仕事仲間で、夫妻の家に出入りして親しげに振舞っている。若く見られることが少々自慢の美人なのに、男縁がない。どこかで自分を見失っているようで、年相応の落ち着きや分別がなく、パーティに集まる人と協調できずにその場を独りで引っ掻き回したり、大酒を飲んだりして問題の多い人である。夫妻の息子に秋波を送っていたのに彼に恋人ができたと知るや、若い彼女に敵対心をむき出しにして夫妻にもあきれられ、まともに相手にされなくなる。
 それはそうだろう。いくら寛容な人でも節度がなさ過ぎる人に対しては限界というものがある。
 
 映画の終盤、メアリーはよれよれの状態で唐突に夫妻の留守中に家を訪れる。たまたま滞在中だったトムの兄に頼み込んで家に入り込んでいた彼女に、ジェリーは怒りを押し殺した表情でカウンセリングを受けるように勧める。ジェリー自身がカウンセラーのはずなのに、メアリーに頼まれても自分では決して引き受けようとせず、他のカウンセラーを紹介すると言う。自分の手に負えないものは断固遠ざけるというような不文律があるみたいにも見えた。
 それとも自己の確立は自己の責任ということなのだろうか。カウンセリングを受けることは自分が立ち直るきっかけにはなっても、自分が自覚して立ち直ろうとしない人にはカウンセリングも意味がない。ジェリーはそう考えていたのだろうか。

 
 そのあたりが私には消化不良のままのせいでかえってこの映画は印象に残りそうだ。

 
 
 
 
 
 
 
 
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中部圏に住む1948年生まれの専業主婦です。
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