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素人づくり  11/29

友人から聞いた話だ。
陶芸を趣味にしている人が身近にいるそうである。定年後に始め、真面目かつ熱心に取り組んでいるので作品が増えるらしい。

ひとかどの作家ならば、出来不出来は自分で判断できるから、不出来なものはその場で壊してしまって残さない。高名な作家は一度に焼成したうちのほんのわずか、自分で納得できる作品しか残さないと聞いたことがある。

ところが素人の場合、何かが分かっていないから、ともかく自分が土を揉みろくろを回して形にしたものはどれも、大事な自分の作品ということになる。欠けができたとか、釜に入れる時に不都合があって形がいびつになったとか、明らかな欠点が見つからない限り割ってしまうなんてとんでもない。自分が苦労して作ったということに陶酔しているせいで、出来映えについては判断の目が大甘になるようだ。

だから、作品はどんどん増える。さて、どうするか。知り合いに配って使ってもらおうと考える。
というわけで何かの集まりの時、全員に作品が配られたそうだ。友人は皿を貰い、別の人はお茶をやっているからというわけで、茶道で使う水差しを貰ったという。

その何ヶ月か後、水差しを贈られた人の所で茶会をするというので、出かけたそうだ。
「あの水差しを使おうと思ったけど、共蓋が縁にはまり込んで外すのに苦労するから使えないのよ」と、亭主(お茶席の)がぼそりと話したとか。

素人づくりの物をいただくのは、有り難いような有り難くないような、という話だった。



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中部圏に住む1948年生まれの専業主婦です。
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