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「リップヴァンウィンクルの花嫁」

先日DVDで「リップヴァンウィンクルの花嫁」を見た。
童話のようでありながら、見流したままにしておけないような印象の強い映画で、今日になってもふと頭の中に浮かぶものがある。
あの得体のしれない何でも屋の青年は何を示唆しているのかとか、リップヴァンウィンクルの花嫁とは何を意味するのだろうとか。感受性で受け入れることができず、考えないと理解できないことはいろいろある。それでも全てを理解するのは、私には無理かもしれない。

リップヴァンウィンクルとは、アメリカ版浦島太郎というべき内容の小説だそうだ。現実世界から非現実世界に迷い込み、再び現実に戻った時には世界が一変している。そういう話のようだ。

この映画の中でリップヴァンウィンクルというハンドルネームを使っていたのは、主人公七海がアルバイト先でたまたま知り合った女性、真白である。たまたま知り合ったと言っても、実際には仕組まれた偶然であったことが後になって分かるのだが。真白は人間関係の薄い七海に、最初から狙いを定めていたようだ。彼女は現実の世界ではAV女優であり、癌のため余命が少ない。真白が借り上げた館風の建物の一室には有毒の動物が集められている。死ぬことを考えているわけだ。

何でも屋の安室は真白の依頼を受けて、その死に至るまでの過程に付き合っている男だ。
真白は七海の結婚生活を別れさせ屋(この別れさせ屋も実は安室)を使って壊した後、行き場をなくした七海を安室の援助を介在させながら、次第に自分の元に引きつけていく。

安室は、真白が心中相手を探していると思っていたようだ。真白が七海と花嫁衣装を着てベッドに横たわりながら冷たくなっていたのを見つけた時、安室は葬儀屋に二人が心中したのだと言っていた。けれども真白は七海を心中相手にしたわけではなかった。眠っていただけの七海が目覚めたときの安室の驚き。
葬儀屋とのやりとりの中で、安室が真白から死の後始末まで含めて一千万円で依頼されていたことが明かされる。何も知らないままの七海が心中相手として殺されてしまっても、自分の知ったことではないと考えていたわけだから、恐い話だ。

リップヴァンウィンクルの「花嫁」とは、真白と対をなす人物という意味だろうか。
真白は、気弱で人の言いなりになるだけの七海の人生を一旦壊してしまい、新たな人生を送らせるべく、生まれ変わらせようとしたのかもしれない。病で死んで行く自分からその命を受け継いで、世間体や常識に拘ることなく生き抜いていくことができるように。日常から非日常に迷い込み、再び日常へ戻った時には、世界が一変している、そういうことか。
原作があれば、理解の一助になるだろうから読んでみたい。



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