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保険の小母ちゃん  10/25

生命保険の会社はこのごろ、契約者に対して内容確認をすることになったようだ。
夫も私もお互いを受取人にして保険に入っているので、電話があり、担当者という人が来た。

50歳手前くらいの黒っぽいスーツ姿の女性だった。タブレットパソコンを使って、契約内容や氏名・誕生日や電話番号その他もろもろを聞き取り、手早く確認を済ませていく。その様子を見ていると、昔、保険の小母ちゃんと呼ばれていた人たちとは明らかに印象が違っていて、いかにもビジネスウーマンが仕事をしているという感じだった。

今回、担当の人は車で回って来た。おそらく顧客回りはいつも車なのだろう。自動車なら、紙の資料などの重い荷物は積んでおくことができそうだ。いや、顧客にタブレットを使って説明すれば、そもそも紙の資料などそれほど必要ないかもしれず、荷物そのものも少ないのかもしれない。ずいぶん効率的よくスマートに仕事がこなせそうだ。もっともパソコンだとちょっと間違えても大きく響くから、神経は使うだろうけれども。何となくそんなことを考えた。

昔の保険の小母ちゃんは、地味なスーツ姿の人は少なかった。割に自由な私服姿で、ビジネスウーマンというよりは、やっぱり保険の小母ちゃんという外見だった。保険商品の資料や契約書類やおまけなどを一杯入れて、大きなバッグを提げ、電車やバスを乗り継ぎながら、顧客から顧客へと歩き回っていた。夏は汗だくになり、冬は寒風に吹かれての外回りである。
私の母は保険の小母ちゃんをしていた。重い荷物を持って歩き回るから、足が外反母趾に変形して痛そうだった。何種類もの契約のシュミレーションをして顧客に最適な契約を勧めようと、自宅でもよく、食卓の上に一杯資料を拡げて計算機を叩いていた。

今の時代に生きていたら、もう少し楽に仕事ができただろうかと想像してみるが、母のことだからパソコンなんて使いこなせず、かえってあたふたしていたような気もする。車の運転など、ほか事に気をとられて衝突事故でも起こしていそうだ。
私の親だから、スマートな仕事などできなかったように思う、多分。


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中部圏に住む1948年生まれの専業主婦です。
夫と猫2匹と暮らしています。リンクはフリーということでお願いします。

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