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人生の密度  6/26

ノルウェーの作家ジョー・ネスボのミステリーを二冊、「スノーマン」に続いて「ネメシス 復讐の女神」を読んでいるところだ。犯人に行き着くまでの捜査が、二転三転して思いがけない展開になった挙げ句のどんでん返しで、予測がつかない面白さだ。それがこの作者の真骨頂らしい。あまりに変転するので高齢者は読むのに疲れるが、どきどきはらはらして若い人には面白いのではないだろうか。
もし映像化されるなら、映画ではなくドラマでないと長編のよさが半減しそうだ。

ジョー・ネスボは「少年時代はサッカーに熱中しプロを目指したが、膝の故障で断念、大学時代からバンド活動を始め、卒業後就職すると仕事をバンドを両立させていたが、燃えつき症候群のようになり、休止。オーストラリアへ渡って半年休養している間に初めて書いたミステリー「ザ・バット 神話の殺人」が「ガラスの鍵賞」をはじめ複数の賞を受けて作家になった」という経歴の人だそうだ。密度の濃い半生だと思う。
たった半年で書いた初めての小説が「ガラスの鍵賞」をとったのだからすごい。気の向いたことに集中力を発揮するタイプの、学校秀才とはいえないかもしれないが、頭のいい人なのだろう。

「ネメシス 復讐の女神」の中の登場人物で会計士の男が、自分の兄弟の人となりを説明して
(自分一人で何でもうまくできてしまったが、すぐに飽きてしまった。サッカーをさせれば、最高の素質を持っている選手の一人であることは皆が認めていたのに、ジュニア世代の国内選抜チームに選ばれたとき、姿も見せなかった。十五の時には人からギターを借りた二ヶ月後に、学校で自作の曲を演奏してみせた。何でもできるタイプだった)
と言っている。サッカーとかギターとか、その人物像にはもしかして作者自身が投影されているのではないかと思ってしまう。

「ネメシス・・・」で主人公の警部ハリー・ホーレの相棒となる女性刑事ベアーテ・レンも、一度見たことのある人の顔は記憶しているという特技を持っているし、服役中でありながら外部の人間を思うように動かしている伝説の強盗ラスコルも独特の力を持っている。

能力があってそれを発揮できる人は面白い生き方ができるのかもしれない。この年齢になると平凡な人生の良さもわかるから、面白そうだと思うだけでうらやましくはないけれど。


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中部圏に住む1948年生まれの専業主婦です。
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