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コインランドリーにて 4/24 

午前中にコインランドリーへ肌掛け布団を乾かしに行った。
いつも午前中に出かける夫が、今朝はどこへも行かないと言ったので丁度よかった。家の中と外を行ったり来たりする猫がいるから、できるだけ留守にしたくない。夫が家にいてくれれば、安心して出かけることができる。

店に着いた時には人かげはなかったが、大型の洗濯乾燥機のドラムが二台回っていた。別に乾燥専用の機械もあるので少し迷う。洗濯乾燥機の小型の方は8kgまで、乾燥専用機は14kgまでと表示されており、肌掛け程度なら8kgまでの方でいいかと、単純に考えてそちらを選んだ。乾き具合を見て足りなければもう一枚入れればいいと思って、百円玉を一枚しか入れなかった。
乾燥を始めて間もなく、腰の曲がったお婆さんと、小学生くらいの女の子を連れた両親の一家連れが前後して入ってきた。お婆さんと一家連れは無関係な他人のようだ。

コインランドリーは独身の若い人の利用が多いと思いこんでいたが、そうでもないらしい。
どちらもワゴンに洗濯物を取り出し、お婆さんの方はそれを乾燥機に入れ直している。私が持ち込んだ布団のような大きなものではなく、タオルや、下着やシャツやその他日常着る衣服ばかりのようだった。普通は自宅の洗濯機で洗濯しそうなものだ。
三人連れの一家は乾燥まで済ませていたようで、ワゴンの洗濯物をテーブルの上でたたんいる。両親とも背が高い。見たところ四十がらみで、どういう仕事をしている人か見当がつかない。夫らしい人はサラリーマンという感じではなさそうだ。あるいは自営で商売をしているのかもしれない。コインランドリーへ家族連れで来るなど、仲のいい家族もいるのだ。珍しいと思った。

シャツをたたんでいた女の人があっと声を上げたので、思わずそちらに目をやる。
夫らしい方に、「どうしてこんな染みがついているの」と言っている。見ると、黒白の縦縞もように白い襟の、紳士物のシャツのあちこちにピンクに近い赤の染みがとんでいる。
聞かれた方も訳がわからなかったようだ。俺のか、と曖昧な返事をしてシャツを受け取って広げて見ている。
ところが不機嫌そうな表情になった妻が、次に持ち上げた子供のものらしいTシャツにも赤い点々がある。その次のタオルにも、その他の洗濯物のあれにもこれにも同じ色の染みが点々と付いている。
どうやら夫に対する疑惑は解けたようだ。成り行きを見ていた女の子がにっこりした。
「○○だわ、この前もポケットに口紅を入れていたことがある。・・・ほら、あった。これだね、原因は。もう・・・○○に全部洗い直させてやる」
妻が持ち上げていたのは、紺色のリップの容器だった。大人の女の使いそうなものではなくて、高校生くらいの女の子の持つようなものに見えた。察するところ、夫妻には別に年長の娘がいるようで、その娘がスカートかパンツのポケットにそれを入れ忘れたまま洗濯物として出していたということらしい。親も気づかないまま洗濯機に放り込んでしまったのだ。
夫婦とも仕方ないといった表情で、たたんだ洗濯物を白いプラスチックの大きなかごに収めて、一家は出て行った。

百円分の乾燥が終わって、お婆さんに「そちらの乾燥機はよく乾きますか」と聞いてみた。見知らぬ人に対する挨拶がわりの声かけのつもりだ。お婆さんがわざわざ洗濯物を乾燥専用機に入れ直していたのを、私は見ていた。
「そりゃあ大きい方がよく広がるでしょ、よく乾くよ」という返事が帰ってきた。肌掛けを乾燥専用機に入れ直して、もう一枚百円玉を入れる。良かった。初めの機械に一枚しか入れなくて。
「よくいらっしゃるんですか」
「うちは車のよく通る所にあって、外に干しておくと排気ガスで汚れてしまうからね。通気孔のフィルターなんかすぐに真っ黒よ。だから、仕方がない。洗濯物をためておいて、ここへ持ってきて洗う」
そういう理由があったのかと納得。自分の生活とは違う、人それぞれの生活の事情がある。

大型の乾燥機の方が洗濯物が広がってよく乾くと教えて下さって、有り難うございました。おかげさまですぐに乾きました。
いい加減に暮らしていると、生活の知恵も分かっていそうで分かっていないことがある。お礼を言って一足先に店を出た。


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中部圏に住む1948年生まれの専業主婦です。
夫と猫2匹と暮らしています。リンクはフリーということでお願いします。

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