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「ディオールと私」 3/11

DVD「ディオールと私」を見た。自分の生活とはかけ離れているので憧れはないが、あまりにも高名なディオールのアトリエの内部で、どのように仕事が進められているのか興味があった。
クリスチャン・ディオールに新しくアーティスティックディレクターとして迎えられたラフ・シモンズが、自身のデビューとなるオートクチュール・コレクションを完成させるまでの8週間のドキュメンタリー映画である。

ラフは紳士服の高級既製服(プレタポルテ)のデザイナーだったそうだ。オートクチュールでの洋服作りのシステムも理解できないうちに、期限に迫られながら仕事をするのはすごい重圧だったことだろう。笑顔も出てこない。
コレクションに出す洋服は一人のデザイナーが全部デザインすることはないらしく、集団で意見を出し合いながら決めていた。それをドレス部門とスーツ部門の技術者に回して白布でトワルを作る。技術者は全員医者が着るような白衣姿だ。
トワルが出来上がったところで、デザインの修正の段階に入る。かなり大幅に変更されるものもある。作業と並行して布地の用意。布地も新しい意匠で作られる。

トワルチェックの当日、技術者を統括する職長がアメリカの顧客のために出張してしまい、ラフは機嫌が悪かった。何故たった一人の顧客のためにと不満がもれる。けれどもそれがオートクチュールというものだ。何しろ相手は1シーズンに5000万円だかの桁違いのお買い上げをされるお得意様だから。スーパーリッチな顧客がいなければ、オートクチュールはそもそも生き残れない。

トワルチェックが終わり、実物制作に入ると職人さんの動きが慌ただしくなる。仕事ぶりが逐一紹介されたわけではないが、年配の男の人が、多分スーツの襟だと思うがハ刺しをしている所がちらりと映って、針を持つ手の素早くて正確な動きと揃った針目はさすがと感心した。
新しいデザインの洋服の完成までの道のりはスムーズではない。コレクションの前日であっても容赦なく作り直しが命じられる。それでも完璧なものを作り上げるため、職人たちは徹夜もいとわない。作品が完成するのが当日の朝ということはざらにあるそうだ。

そこまでして全員が気持ちを一つにして、芸術作品を完成させるような気持ちで作り上げているから、出来上がったときの感動は大きい。その感動が忘れられなくて、こんなに大変そうな仕事でも辞めることなど考えもしないのだろう。

広い世の中にはこういう世界もあるのだ。仮に若かったとしても、こういう場所で働きたいとは夢にも思わないけれども。


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中部圏に住む1948年生まれの専業主婦です。
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