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1月17日 「はじまりのうた」を見た

DVDで「はじまりのうた」を見た。

主演女優はキーラ・ナイトレイ、「プライドと偏見」「わたしを離さないで」とか、ずっと以前に女子サッカー選手の役をやった映画を見たことがある。この映画ではシンガー・ソングライターの役、歌も歌うことができるのか。すごく上手とは言えないが、ブロードウェイのステージの歌手でなく、シンガー・ソングライターの役柄ならちょうどいいくらい。
「ONCE ダブリンの街角で」で注目された監督の作品だそうだ。「ダブリンの街角で」もいい映画だったと思う。どちらの映画も間に音楽を挟んで心を通わせながら、安直に男女の関係に陥ったりしないところは同じで、そこがいい。お互いに音楽を通じて痛いほど解り合いながら、あくまで人間同士の関係なのだ。「ダブリンの街角で」では女性が先にチェコから移住してきていて、遅れてきた夫のもとへ返ることは当然と考えていたような記憶、「はじまりのうた」では逆に男の方が別れた妻子の元へ帰って行く。

キーラ・ナイトレイの演じたグレタというシンガーソングライターは、曲造りの上でもいいコンビだった恋人がメジャーデビューを果たしたことで変節し、さらに別の女性に心を移してしまったことが原因で別れてしまう。
傷心の彼女が小さなクラブで友人にすすめられて歌った暗い歌が、居合わせた元音楽プロデューサーのダンの耳にとまる。彼はひと頃は敏腕プロデューサーだった男である。見いだしてデビューさせて有名になった歌手もいるが、今では鳴かず飛ばずでヒットも出ず、飲んだくれて会社を首になってしまった始末だ。
誰も耳に止めず、拍手もまばらなその曲が、ダンの耳には他の楽器の音がはいったアレンジ曲として聞こえる。優秀な音楽プロデューサーとはそんなものなのだろうか。

グレタを説得して売り込みに行った元の会社のトップに、アルバムを聴かないと判断できないと断られたことから、自分達でアルバムを作ることを提案する。街中を移動しながら、寄せ集めのメンバーで演奏した曲を集めていく。
私はクラシックもポップも演歌も、音楽というものに特別な思い入れのない人間だが、この映画の随所に演奏シーンとして挿入された曲は割と好きになれた。テンポが速すぎないのでリズムに乗ることができた。

音楽は、聴衆に迎合し受けを狙って作るものではなく、自分の内部からわき起こるものを詞にし、曲をつけるものだ。グレタが言いたいのはそういうことか。別れた恋人はメジャーになったことで、さらに聴衆におもねるようになり、曲の良さを削いでいる。自分の目指す方向とはかけ離れた方向に進んでいく元恋人とは別れるしかなかった。傷ついても妥協しないで、自分を貫いていく若い女性の姿勢が清々しく、一方で頼もしくさえある。

ダンとの共同制作は大成功だった。会社は一も二もなく契約を申し出るが、10ドルのうちアーティストの取り分は1ドルだけと聞いて、グレタはその理不尽さに契約を断ってしまう。その代わりにインターネットを通じて1ドルで売り出してしまう。今の時代だからできるのだろうけれども、これは痛快だった。

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中部圏に住む1948年生まれの専業主婦です。
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