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北欧ミステリー

 ここのところずっと北欧ミステリーを借り出しては読み続けている。オールスンの「特捜部Qシリーズ」の、凄惨で不気味な事件を扱いながらドタバタ喜劇の要素を散らした連作群も、インドリダソンの極寒の地に住む人々の陰湿な人間劇を描いた小説も、ヨハン・テリオンの題名に季節をつけたシリーズ「黄昏に眠る秋」「冬の灯台が語るとき」「赤く微笑む春」も、それぞれに特色がある。
 ヨハン・テリオンの本は、犯罪を扱っていても場面展開など全体に穏やかで読みやすかった。老齢の元船長が探偵の役回りをしているからだろうか。対照的にインドリダソンの作品は、重い。ただし読後の重苦しさとミステリーとしてのできは別で、「湿地」も「緑衣の女」も優れた小説だと思った。
 
 今読んでいるのはヘニング・マンケルの「クルト・ヴァランダー」のシリーズだ。最初に「ファイアー・ウォール」次に「リガの犬たち」を読んだ段階ではそれほど面白いとは思わなかった。次に図書館へ行ったら「背後の足音」の在庫があったので借りてきた。これは面白かった。若い時と違い一気読みはできないが、読みすすむのが楽しみになる本だった。ヴァランダー刑事が犯罪の現場に臨みながら感じる違和感の原因が分からないもどかしさの描写から、読む側の私はあれこれと展開を想像したりしながら読んだ。同じ作者の、同じシリーズの中でも面白いのとそうでもないのがあるのは当たり前のことか。
 訳本で読んでいるわけで原本の文体がどうであるか分からないが、それほどかけ離れた文体のはずがない。その前提の上で、この作者(もしかして訳者かな)の修辞の少ない、短いセンテンスを連ねた文章は率直さが感じられて好きだ。

 ヴァラアンダーのシリーズでは他に「目くらましの道」「五番目の女」なども面白いようなので、また借りてきて読んでみようと思う。イギリスのBBC制作でスウェーデンでロケをして作ったというヴァランダーシリーズのドラマがあるそうだ。レンタルDVDで借りようとしたら、ツタヤではどうやら近隣の店舗に在庫がなく、宅配レンタルでしか借りられないようで迷っている。
 
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中部圏に住む1948年生まれの専業主婦です。
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