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文豪の少女小説

 子供の頃から本を読むのは好きなほうだったけれど、本を買って貰った記憶はない。一般的な家庭では子供向けの単行本や、少年少女文学全集などは買い与えたりしなかったと思う。子供向けの本はその時々の成長に合わせたものが必要になってくる。教科書でさえ兄姉のお古を使いまわしていた時代のことだ。そういう本は図書館で借りるのが当たり前のことだった。 小学校の高学年の時に借りた本の中に、川端康成の「万葉姉妹」と言う...

最後の飼い猫

 我が家では長年飼っていた猫を5年前に亡くした。もう飼うのはよそうと思っていたが暫くすると寂しくなり、最後の飼い猫のつもりで里親募集のサイトで探して、子猫を貰い受けて育てていた。自分達の年齢を考えると、猫の方が長生きした場合には取り残されて可哀そうな事になりかねない。だから本当に最後の飼い猫のつもりだったのだ。 それから一年半後の晩春、4匹の子連れの野良猫が迷い込んできた。見つけたのは夫である。朝...

プロテアーゼ

 果物の中でキウイとかパイナップルとかイチジク、パパイヤなどはタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)を持っているそうです。昔菓子作りの本を読んでいたとき、それらの果物を使ってゼリーを作る時は前もって火を通して酵素を壊しておかなくてはいけないと書いてありました。ゼリーの材料のゼラチンの主成分はタンパク質なので、プロテアーゼに触れると分解されてしまい、固まらなくなってしまうのだそうです。 若い頃の話です。...

ゆきのふるあさ さむいみち

 ほんの小さな頃、私は絵本を沢山持っていたらしい。ほとんど記憶にないのだが、小さいみかん箱に一杯あったそうだ。田舎だったし当然のように祖父母と同居の生活で、しかも一家の経済は祖父が差配していたから、親が買ってくれたとは思えない。多分大半は親戚から譲られたお古だったのだろう。 祖父はとても厳しい人だったが、戦後暫くして亡くなった叔母と入れ替わるように生まれた私に対しては、何か思うところがあったのか自...

老眼

 若い時は視力が左右とも1.5あって、辞書や文庫本の細かい文字も肉眼で読めたし、細かい手仕事もらくらくできました。不自由をしたことがなかったので、年を取って視力が衰えて来たとき落差に愕然としました。検眼してきちんと視力に合わせた老眼鏡を作ってもらっても、その眼鏡をかければ視力が再び1・5の時のようにくっきり見えるわけではないのですね。不便がない程度には見えますが、細かすぎるものはやはり見えにくいのです...

地下鉄の中で

 所用で出かけて地下鉄に乗っていた時、奇妙な老人を見かけた。沢山のどんぐりに糸を通して首飾りのように幾重にも巻きつけているのだ。さらにその一箇所に直径5・6センチもあろうかという大きな鈴がついていて、それが胸の真ん中あたりにぶら下がっている。老人は私のはす向かいの離れた席に腰を下していた。 異様なのはその首飾りだけで、決して小奇麗ではなかったが普通のシャツとズボンに帽子をかぶっている。足元はサンダ...

朝ごはん

 我が家の朝食の定番は前の晩の残りをレンジで温めたご飯と、やはり温め返しの味噌汁です。夫が夜間勤務で弁当持ち、ランチジャー(夜中に食べるランチ・・・)に詰めて持っていくので、ご飯も味噌汁も夕飯に合わせて作ったほうが都合がいいわけです。私は威張るわけじゃないけど主婦の鑑とはかけ離れた存在です。夕飯は夕飯、朝食は朝食であらためて作るほどまめではありませんゆえ、朝は前の夜の残り物ですませることになります...

手紙

若い頃はよく手紙を書きました。今みたいにパソコンはおろか、ワープロもなかった時代です。手書きでした。コクヨのごく普通の縦書きの便箋を使っていました。うすい緑色の表紙のです。 今でもそうですが文章を書くのは得意ではなかったです。誤字脱字のたびに書き直しをしたり、言いたいことがうまくまとまらなくて文面そのものを書き直したりして、一通分、数枚の手紙を書くのに便箋を一冊使ったりしていました。〈書けなくて原...

携帯電話その2

 夫も私も長い間携帯を持たない生活をしてきました。理由は単純。料金の高さがネックでしたね。特に私は普段家にいることが多いので緊急連絡も固定電話で用が足りたし、何故に要りもしない携帯に安くもない料金を支払う必要があるのだろうと思っていました。夫は(自分でそうとは言わないけど)機械に弱いせいもあったと思います。  で、気がついてみたら我々と同年代の友人知人親戚の70%位(かなりいい加減な数字であります)...

携帯電話その1

 新聞代の集金に来たお兄さん、1万円札を出すと携帯を取り出してお釣りを計算、暗算をして間違うといけないからだとか。機械に頼っていると計算能力が発達しない、または衰えるという問題は確かにありますが、それは今はおいといて、携帯の機能をそういう具合にさっさと使う人はやっぱり若い。 携帯は持っているけど、何か計算しようと思うと電卓を持ち出すのが私たちの年代ではないかと思う。携帯に歩数計の機能があっても私は...

はじめに

中部圏一の都市の片隅で夫と猫3匹と暮らしています。60歳を過ぎているというのに、いまだに家事は得意ではありません。洋裁も編み物もその他の手芸もいろいろかじってはみたけれど、ものにしたものがない、という平凡な主婦が日常思ったり感じたりしたことを綴っていくつもりです。年をとると頭が固くなってどんどん働きが悪くなるような気がしているので、頭の体操のつもりで文章を書いていきます。...

Appendix

プロフィール

ohutarisama

Author:ohutarisama
中部圏に住む1948年生まれの専業主婦です。
夫と猫2匹と暮らしています。リンクはフリーということでお願いします。

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