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図書館で本を借りてきた

斎藤美奈子「日本の同時代小説」を読んだ。日本の文学が、近代のよわよわしいインテリのものであった時代以降、現在に至るまでいかに変容してきたか、相変わらず切れのいい文章で書かれている。文学史としてかなり納得のいく内容だと思った。取り上げられている作家の数が多いことから、著者の読書量はすごいのではないかと見当がつく。これだけの大量の小説を読むには速読する必要がありそうだ。仕事上の必然とはいえ、速読が身に...

「ゆるい生活」

群ようこ「ゆるい生活」を読む。中年を過ぎて不調を感じるようになった自分自身の体を、漢方薬の先生との対話を通して見つめるようになった有様が綴られている。めまいがきっかけになったそうだ。めまいといえば耳鼻科だが、普通に耳鼻科にかからないで漢方医学に頼ったのは著者の何らかのこだわりがあるようだ。症状が現れるのは体が不均衡を起こしているからと考え、その原因を体全体から総合的に診てほしかったのかもしれない。...

ゾンビは嫌い

「屍人荘の殺人」には三分の一くらい進んだところで、ゾンビが登場する。ホラー好きな人はわくわくするかもしれない。ゾンビに囲まれて孤立した建物の中で事件が起こるのだから、現実にはあり得ない設定とはいえ、密室殺人になるわけだ。趣味が合いさえすれば面白い推理小説に違いない。そういう特殊な状況でも設定しないことには、今の時代には密室は作れないのだろうかとふと思った。ゾンビとか幽霊とかいうだけで個人的には面白...

「犬はどこだ」を読んだ 

米澤穂信「犬はどこだ」(東京創元社)を読んだ。ハンドルネームしか知らない相手とチャットで情報交換したり、過去ログを探し出して、ネットストーカーがロックオンした相手の現実の姿を割り出した方法を推理したりと、今風の展開なのが興味深かった。新時代のミステリーはインターネット社会を無視するわけにはいかないようだ。この作品に、地方の山村に伝わる古文書を解読した在野の研究者によって書かれた本が出てくる。「中世...

「湖の男」を読んだ

アーナルデュル・インドリダソン「湖の男」(東京創元社)を読んだ。エーレンデュル捜査官のシリーズで「湿地」「緑衣の女」「声」に続く作品。胸のすくような推理小説ではないし派手な立ち回りもない、落ち着いて静かな印象の作品だ。登場人物の警察官の顔ぶれも同じだが、この作品には影の主人公がいる。アイスランドの労働者の家庭で生まれ育った若者トーマスだ。トーマスは社会主義にこの世の正義を見出して旧東ドイツのライプ...

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ohutarisama

Author:ohutarisama
中部圏に住む1948年生まれの専業主婦です。
夫と猫2匹と暮らしています。リンクはフリーということでお願いします。

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